海辺でスマートフォンを使う少女。僻地にいてもそのバッテリーの電力消費量からリアルタイムで居場所が特定される技術が開発され、波紋が広がっている=2014年11月27日、インドネシア・マルク州アルー諸島ドボ(AP)【拡大】
米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載したスマートフォンの位置を、バッテリーの減り具合によってリアルタイムで特定・追跡できる技術が公表された。
米スタンフォード大学とイスラエルの軍事企業ラファエルが共同開発したもので、「パワースパイ」と名付けたアプリを相手のスマホに忍び込ませ、バッテリーの電力消費量データから基地局とスマホの位置関係を割り出す仕組み。
持ち主がGPS(衛星利用測位システム)を作動させていなくても、「93%」の高い精度で追跡できるという。アンドロイドの無防備さを利用したもので、開発者は「常に居場所が監視され、重大なプライバシー侵害を招く」と警告している。
同意なしに消費データ入手
この技術は、21日付の米科学技術誌MITテクノロジー・レビュー(電子版)で発表された。