NHK連続テレビ小説「まれ」が放送されるなか、秋から始まる次の朝ドラ「あさが来た」の撮影が進んでいる。女優の波瑠(はる)さん演じる主人公の今井あさは、幕末から大正時代に生きた大阪の実業家、広岡浅子(1849~1919年)がモデル。朝ドラ史上初の「まげもの」(ちょんまげを結っていた時代のドラマ)で、あさの実家は京都の豪商という設定だ。「朝ドラ一裕福な家庭に生まれたヒロイン」ともささやかれ、現代が舞台で、小銭貯金を愛するかなりの庶民感覚を持った希(まれ)とはまったく違ったヒロインの登場となる。
「あさが来た」の撮影は5月15日から始まり、6月2日にはスタジオでのクランクインも迎え、報道陣に公開された。約200坪あるというNHK大阪放送局のスタジオには、あさの生家である今井家のセットが建てられていた。手前には呉服屋と両替商を営む今井家の店部分が、奥には居室や茶室といった住居部分が組まれており、石灯籠を配した日本庭園まである。制作統括の佐野元彦エグゼクティブ・プロデューサーによれば朝ドラの住まいのセットとしては通常の4倍の大きさにもなるという。