【ワシントン=渡辺浩生】19日(日本時間20日)の米中両首脳会談では、米国が批判を続けてきた人民元の切り上げ問題は大きく進展しなかった。米国は世界2位の経済大国としての責任を果たそうとしない中国へのいらだちを強めている。首脳会談では総額450億ドル(約3兆7千億円)の対中輸出案件の成立を発表し、オバマ政権は、進展しない人民元問題から中国の市場開放を迫る手法に転換した。しかし。中国は国内市場の国家支配を緩める気配はなく、米中の経済軋(あつ)轢(れき)がさらに高まる懸念もある。
「両国が協力できれば、実質的な利益を享受できることをわれわれは示した」。オバマ大統領は19日、胡錦濤国家主席の横でこう訴えた。
対中輸出案件には、ボーイング社の航空機200機(190億ドル)のほか、東芝子会社で原発を扱う米ウエスチングハウスや建設機械大手キャタピラーなどの契約も含まれ、米国内で約23万5千人の雇用をサポートするという。胡主席も米中財界リーダーとの会合で、「(中国)国内の消費拡大に努力を集中させている」とし、内需振興による海外からの輸入拡大をアピールした。
だが、両首脳の友好ムードとは裏腹に、米国内では反中ムードが高まっている。米紙ワシントン・ポストの世論調査によると、中国を米国の雇用や経済的安定の脅威とみる国民は61%に達する。
「日本の底力はまだまだ…」
「私は動揺していない」
米側に雇用創出効果
【石平のChina Watch】