国産高止まり…輸入米に食指動かす外食 主食用2年ぶり全量落札 (1/3ページ)

2012.4.5 05:00

 福島原発事故の影響で国産米の取引価格が高止まりしているのを受け、割安な輸入米の人気が高まっている。大手スーパーの西友が中国産米販売を始めたほか、牛丼チェーンの松屋フーズも豪州産を試験導入。政府が輸入した主食用米の入札は2年ぶりに全量が落札された。国産米の高止まりが続けば、輸入枠拡大を求める声が強まる可能性があり、政府が交渉参加を表明している環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に関する議論にも影響を与えそうだ。

 価格2割アップ

 東京都北区の西友赤羽店。コメ売り場に「中国吉林米」が並ぶ。黄色い値札に書かれた価格は1299円(5キロ)で、隣に並んでいた低価格の国産米(1650円)より2割以上も安い。3月10日に首都圏などの149店で発売されてからまもなく1カ月。同社は具体的な販売量を明らかにしていないが「予想以上の売れ行き」と話す。

 中国・吉林省で地元の生産者がつくった玄米を輸入し、日本で精米した商品で、安全性について同社は「中国の倉庫と船積み時に、残留農薬などの検査を行っている」(幹部)と説明。「低価格米を求めるニーズに応えたい」として、大手スーパーでは、深刻なコメ不足で緊急輸入した1993年以来とみられる中国産米の販売に踏み切った。

 外食産業でも「松屋」は全店舗の約7割にあたる598店で2月から、国産と豪州産のブレンド米を試験導入。カッパ・クリエイトの「かっぱ寿司」も3月半ばまで、米国産米を埼玉県内の1店舗で使用した。