TPP交渉 米、日本に警戒感 USTR次期代表、自動車業界が牽制 (1/3ページ)

2013.6.8 07:30

 環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉をめぐり、米通商代表部(USTR)次期代表に指名されたフロマン大統領副補佐官は6日の議会証言で「市場開放に努める」と述べ、高い水準の貿易自由化に向け妥協しない方針を表明した。超党派議員団や自動車業界は、為替操作への制裁条項をTPPに盛り込むようオバマ政権に要請するなど、米国ではTPP交渉に7月から合流する日本への警戒感が高まっている。

 「粗悪な協定を結ぶより合意しない方がましだ」

 人事承認をめぐる上院財政委員会の公聴会に臨んだフロマン氏は、ハイレベルの貿易自由化に向け、TPP交渉で陣頭指揮をとる決意をにじませた。

 フロマン氏はオバマ氏の学友で側近中の側近。通商政策に明るく、国際経済担当の副補佐官としてすでにTPPなどの通商交渉に関与し、各国から「タフ・ネゴシエーター(手ごわい交渉人)」と恐れられる。

 コメをはじめ重要農産品の関税撤廃の例外を求めている日本だが、2月の日米首脳会談でフロマン氏は「全品目を交渉のテーブルに乗せるべきだ」と強硬に主張した。

 公聴会では、自動車や保険などで日本市場が閉鎖的だと批判する議員が相次ぎ、フロマン氏も「市場開放と公平な競争条件の確保に努める」と応じた。

円安誘導し、輸出攻勢をかけることへの警戒感が強い

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