インドネシア西ジャワ州のボゴールで「水と生物多様性」をテーマとする国際イベントが今年5月に開催され、著名な科学者らがインドネシアの慢性的な水不足に対処するため、真剣に行動を起こさなければならないと提言した。現地紙ジャカルタ・グローブが報じた。
アジア太平洋センター・フォー・エコハイドロジーの事務局長でインドネシア科学院(LIPI)の上級研究員でもあるヘリ・ハルヨノ氏は、同イベントでインドネシアの水管理政策は世界最悪だと批判し、技術力を駆使して飲料や灌漑(かんがい)用水となる貴重な水資源を効率的に利用するよう呼びかけた。
同氏は「たった1杯のコーヒーをいれるのに140リットルもの水を処理しなければならない。農業、工業の水処理はこれよりもっと効率が悪く、コメ1トンの生産に3400リットル、牛肉1トンの生産に1万5500リットル、コンピューター1台の製造に2万リットルの水を使っている」と説明。