為替レートも円安に 中間決算で修正企業続出 平均1ドル95円、トヨタ・パナ97円

2013.11.7 09:01

 平成25年9月中間決算で、企業が為替の想定レートを見直す動きが強まっている。決算発表済み企業の平均は1ドル=95円程度となり、従来予想から2円程度の円安に振れた。特に輸出関連企業では、6日に決算発表したトヨタ自動車のように1ドル=97円とした企業が多い。円安修正は26年3月期業績見通しを上方修正する要因となったが、今後の業績改善の余地は狭まった。下期は各企業の実力がこれまで以上に問われそうだ。

 SMBC日興証券によると、25年4~6月期決算発表時の想定レートの平均は1ドル=93円25銭だった。一方、5日までに中間決算を発表した企業で想定レートを開示した208社の平均は95円04銭となった。輸出企業を中心に、想定レートを見直して為替差益を業績に織り込み、通期見通しを引き上げる動きが目立った。

 自動車や家電大手では、トヨタやホンダ、パナソニックなどが1ドル=97円に見直した。外国為替市場の円相場は6日午後5時現在、1ドル=98円57~59銭で、想定レートが実際の円相場に近づいている。

 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資情報部長は「為替の“のりしろ”がなくなってきた。今後は各企業の戦略の違いや、世界経済の動向がこれまで以上に重要になる」と指摘する。

 一方、トヨタと日産自動車やパナソニックとソニーのように、想定する為替レートは同水準だが、業績では明暗が分かれるケースも少なくない。大和住銀投信投資顧問の窪田真之シニア・ファンド・マネージャーは「トヨタがコスト削減や新市場の開拓を進めたように、円高のときに競争力を高めた企業が好業績をあげている」と指摘する。

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