財務省が9日発表した10月の国際収支速報は、海外とのモノやサービス、投資などの取引状況を示す経常収支が1279億円の赤字となった。経常赤字は1月以来9カ月ぶり。
「貿易・サービス収支」は1兆4055億円の赤字となり、前年同月より6388億円赤字が拡大した。これは輸出から輸入を差し引いた「貿易収支」の赤字幅が6406億円拡大して1兆919億円の赤字となったため。
輸出は自動車や化学製品が増えて17.9%増の5兆8332億円となったが、輸入は高水準な円安の直撃もあって、輸出を上回る伸びとなった。原油などの燃料に加えて電子部品も50%増え、28.2%増の6兆9251億円に拡大した。
海外投資から得られる利子や配当などの「所得収支」は、黒字額が9.1%増の1兆3615億円となった。