財務省が14日発表した11月の国際収支によると、海外とのモノやサービスの取引の状況を示す経常収支は5928億円の赤字となった。赤字は前月に続いて2カ月連続で、比較可能な昭和60年度以降では、過去最大となった。
自動車などの輸出は増加したが、原油など燃料の輸入が輸出を上回る水準で拡大し、貿易赤字が拡大した。1ドル=100円を超える水準となった円安ドル高の影響も大きい。
輸出から輸入を差し引いた貿易収支は1兆2543億円まで赤字幅が拡大した。輸出は前年同月比17.6%増の5兆6316億円と伸びたが、輸入はそれを上回る22.1%増の6兆8859億円へと増えた。原油や液化天然ガス(LNG)などの燃料のほか、航空機の輸入も増えている。
サービス収支は1100億円の赤字となり、前年同月比で赤字額が縮小した。