日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁が追加的な金融緩和措置の実施を見送ったことやウクライナ情勢の緊迫化、円高の進行などを受け、9日の東京株式市場で日経平均株価は4営業日続落。4日間の下落幅は772円(5.12%)となった。平均株価の終値は前日比307円19銭安の1万4299円69銭だった。
黒田総裁は8日の金融政策決定会合後の会見で、「追加的な緩和は現時点では考えていない」などと市場の追加緩和への期待を牽制(けんせい)。9日の東京株式市場では、緩和マネーの流入期待が後退し、不動産株が業種別の下落率でトップとなったほか、銀行株なども下げた。
また、ウクライナ情勢の緊迫化などで前日の海外市場では円高が進行した。この流れを引き継ぎ、9日の東京外国為替市場で円は一時、1ドル=101円台後半まで上昇。自動車株など輸出株の下落を招いた。
日本株の今後の見通しについては「現在割安な水準にあり株価の下落は長期化しない」(大和証券の塩村賢史シニアストラテジスト)との指摘もある。
ただ、今週から相次ぐ米主要企業の決算は「昨年来の寒波の影響で大幅な増益は見込みにくい状況」(大手証券)といい、市場では「予想を下回る決算による米株安と、円高という2つのリスクが日本株にのしかかってくるだろう」(カブドットコム証券の河合達憲チーフストラテジスト)との懸念が強まっている。