政府の経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)は1日、2015年度予算編成に向けた本格的な議論を始めた。経済再生と財政健全化の両立に向け、民間議員が高収入の高齢者の医療費見直しや公共事業の重点化を提言した。政府は夏の天候不順が、個人消費を最大で約7000億円押し下げるとする試算を示した。
安倍首相は「経済再生と財政健全化の両立は中長期の観点からも極めて重要。社会保障支出も含め、聖域を設けずに議論を進め、歳出抑制に取り組んでいただきたい」と指示した。
民間議員は12年度と13年度の歳出で、前年度からの繰り越し額が7兆~8兆円に上ると指摘し、当初予算以外でも補正予算、繰り越し金を含めた予算全体の効率化に取り組むべきだと提言。公共事業は人手不足なども考慮し、設備の維持・更新や国際競争力強化、防災に優先順位をつけるよう求めた。
社会保障費では、高齢者の医療費の自己負担率が現役世代に比べ低く抑えられている点などを問題視。高齢者に対し、年齢ではなく経済力に応じた負担を求めたほか、支出の多い子育て世代の給付を手厚くする仕組みに改めるべきだとした。
内閣府が試算した天候不順の影響については、個人消費への波及パターンを(1)気温や降水量(2)天候に左右されやすい商品(3)来店客数の減少-の3通りに分類。7~9月期では個人消費が2000億~7000億円、国内総生産(GDP)成長率が四半期ベースで前期比0.2~0.6ポイント押し下げられるとした。