築地市場最大の水産仲卸業業界団体の東京魚市場卸協同組合(東卸)と日本貿易振興機構(ジェトロ)は24日、築地市場の国際化プロジェクトを本格スタートすると発表した。第1弾として農林水産省の支援も得て、来年1月からベトナム・ホーチミンで生鮮水産物輸出のパイロット事業に取り組む。
まず千葉県勝浦市や京都府舞鶴市、福岡市の産地と連携し、ブリやイカなど生鮮水産物や加工品を輸出する。
また、ジェトロを通じてベトナムのレストランのシェフとも連携して現地の嗜好(しこう)に合った魚種を選定し、調理法も指南する。
パイロット事業を通じて物流面などの課題を洗い出し、将来は旬の魚を通年で供給できる産地連携態勢や、効率的な物流網の構築にもつなげる。
東卸は、約670社の水産仲卸業者で構成される業界団体。仲卸は、すしねた向け魚の品ぞろえや旬の魚の産地の目利き力、鮮度管理などのノウハウを持つが、今は大手の一部しか水産物を輸出していない。