【ニューヨーク=黒沢潤】4日のニューヨーク外国為替市場で円相場が一時1ドル=120円台をつけ、約7年4カ月ぶりの円安水準となった。欧州中央銀行のドラギ総裁が4日の記者会見で追加緩和を示唆したことで、ユーロを売ってドルを買う動きが加速。これに伴い円相場も急落した。
午前10時10分現在は、前日比30銭円安ドル高の1ドル=120円04~14銭。ユーロは1ユーロ=148円68~78銭、同1・2380~90ドル。
同日の東京外国為替市場では、1ドル=120円が「心理的節目」になるとみて、119円後半でとどまったが、米国経済の先行きに対する期待感からドル買いが加速。その後のニューヨーク市場で120円を突破した。
4日の新聞各紙の世論調査で、自民党が公示前の295議席を上回る300議席を超す勢いと報じられたたことも円安加速の材料となった。「これまで進めてきた与党の円安を肯定する政策がさらに進む」との見方が広がり、海外でも円売りドル買いが進んだ。