総務省が今年から、地方テレビ局などが制作する番組の海外輸出を支援する新しい枠組みについて検討に入ることが5日、分かった。日本各地の観光資源や特産品、郷土料理などを東南アジア各国に放送コンテンツを通じて紹介する。
円安を背景に昨年の訪日観光客数が過去最多を記録する中、安倍政権が目指す地方創生の一環として、大都市だけでなく地方も訪ねる外国人客の増加につなげる狙いだ。
具体的には、各国の人気タレントを日本に招いて外国語で番組を制作する費用や、海外テレビ局の放送枠の取得費を総務省が補助する。当面は東南アジアの新興国を中心に売り込む計画で、支援先のテレビ局や制作会社などは公募で選定する。事業費は2014年度補正予算で確保する。
日本のテレビ番組は、東南アジアなど海外で人気が高まっており、政府は13年度に閣議決定した日本再興戦略で放送コンテンツの海外売上高を18年度までに現状の約3倍の200億円に伸ばす目標を決めている。これを受け、13年8月に海外展開を官民連携で推進する一般社団法人放送コンテンツ海外展開促進機構(BEAJ)を設立した。
こうした中、フジテレビが昨年から、フィリピンのケーブルテレビで日本のドラマや観光番組の放送を開始。TBSは東南アジアの人気タレントがさまざまな日本文化を体験するバラエティー番組をマレーシアで放送し、タイなど周辺各国への展開を目指している。
総務省がこれまで取り組んできた番組輸出への支援は、キー局による「クールジャパン」の紹介が中心だった。今回は地方局を重点的に支援することで、「ローカルアベノミクス」の実現を図る考えだ。