【東京2020 国際都市への挑戦】3環状開通へ物流増強加速
■7日に中央環状線 隣接エリア開発進む
首都圏3環状道路のうち首都高速中央環状線が7日に全面開通する。外側の首都圏中央連絡自動車道(圏央道)も2015年度中には9割近くが完成する予定で、東京外かく環状道路(外環道)も東京五輪に間に合わせようと急ピッチで工事が進む。3環状によって首都圏の道路交通事情と東京の街づくりはどう変わるのか。
《最初のリング完成》
パリや北京など世界の主要都市に整備されている高速道路の環状線を東京圏に整備する構想が打ち出されてから半世紀-。中央環状線の全面開通でようやく最初のリングが完成する。自動車交通量の多い大都市では、交通渋滞を緩和する迂回(うかい)路の役割を果たす環状道路は不可欠といわれるが、東京の整備率は64%にとどまっていた。
7日に中央環状品川線(大橋ジャンクション-大井ジャンクション)が開通することで、新宿から羽田空港までの所要時間は、都心環状線経由の40分から20分に短縮。中央環状線の内側の渋滞・混雑量も約4割の減少が見込まれている。昨年6月に東名高速、中央道、関越道がつながった圏央道でも、横浜港周辺から東京・多摩方面などへ都心を通って向かうトラックが大幅に減少した。