MERS流行の影響で閑散とするソウル最大の繁華街「明洞」。韓国の経済指標は悪化している(共同)【拡大】
サムスンや現代自は、ウォン安を最大限活用し、世界中で安価な商品を売りまくってきた。しかし、日銀による異例の金融緩和などを背景に、約2年前からは一転、ウォン高となり輸出競争力は大幅ダウン。
「安価」というメッキの剥がれたサムスンや現代自の商品は売れ行きが落ち、売れても利益を上げることができない状況で、業績低迷に歯止めがかからない。こうした財閥系企業の低迷ぶりが如実に表れたのが今年1月以降の輸出額の低迷だ。
中国依存が招く最悪状況?
「財閥重視」「通貨安誘導」にかさ上げされた韓国経済。ある意味で今の状況は韓国の本当の実力値なのかもしれない。ただ、経済構造を改革するきっかけと位置付け、ゼロからの出発を果たせば、痛みを伴うものの、韓国経済は立ち直る可能性もある。