社会保障費の自然増「5千億円の線守る」と麻生財務相

麻生太郎総務相(右から2人目)
麻生太郎総務相(右から2人目)【拡大】

 麻生太郎財務相は29日の閣議後の記者会見で、高齢化で急増する社会保障費について、平成29年度の自然増は、政府の財政健全化計画に沿って「5千億円という線をきちんと守っていきたい」と説明した。

 麻生氏は、「改革工程表に沿って進めていくことが基本」と強調。その上で、財政制度等審議会が29年度予算編成に関する建議で、社会保障費について高齢者にも能力に応じて負担してもらうことを求めたことに触れ、「我々としてはそれを踏まえ、いまからいろいろ検討する」と語った。

 財政健全化計画では、28~30年度の社会保障費の伸びを1・5兆円程度(年約5千億円)に抑える目安を掲げる。ただ厚生労働省は自然増を約6400億円と見込んでおり、財務省は約1400億円の圧縮を目指している。