「トランプ政権の圧力」が中国外貨準備高の減少に追い打ち 「為替操作国」認定なら加速

 中国の外貨準備高の減少傾向は今後、米次期大統領の「トランプ旋風」が追い打ちをかけることになりそうだ。トランプ氏の11月の当選後、米国経済への期待感から人民元は他の新興国通貨と同様、対ドルで急落。中国が外貨準備で保有する米国債などドル建ての債券の価値は、大幅に目減りしている。元安でも輸出は増えておらず、中国にはダブルパンチとなった。

 米財務省が発表した10月末段階の国際資本収支統計で、米国債の保有高は日本が中国を抜いて2015年2月以来、1年8カ月ぶりに首位になり、中国は米国債の保有高を減らしたことが明らかになっている。

 加えてトランプ氏は、大統領就任直後に中国を「為替操作国」に認定して元安に対抗する方針を表明している。トランプ政権の圧力に屈して、中国が大幅な元高誘導を強いられると、人民銀行は元買いドル売り介入を増やす必要があり、外貨準備高はますます減り続ける悪夢が待っている。

 このまま減速が加速すれば、中国の外貨準備高は19年にもピーク時の半分の2兆ドルを切り、21年には再び日本を下回る可能性すらある。(上海 河崎真澄)