AI商業化、30年までに物流を完全無人化 政府が工程表 (1/2ページ)

 政府が検討している人工知能(AI)の商業化に向けた工程表が3日、分かった。移動・物流、医療・介護、ものづくりの3分野でそれぞれ実現を目指す技術水準を、3つの段階に分けて明記した。インターネット通販の急増でドライバー不足が深刻な物流分野では、2030年ごろまでにモノの輸送や配送を完全無人化する技術を確立する。

 政府はAIを経済成長につなげる「第4次産業革命」の中核的な最先端技術に位置付けている。技術が普及すれば金融や農業など幅広い分野で生産性が飛躍的に高まり、人手不足問題の解消につながる可能性がある。

 AI研究開発の司令塔の役割を担う政府の「人工知能技術戦略会議」がまとめた。政府が6月ごろに策定する新たな成長戦略に反映させる方向だ。

 工程表では、第1段階を20年ごろまで、第2段階を20年から25~30年ごろまで、第3段階を30年以降と区分した。

 第2段階では、個人に合った医薬品の開発や工場などの機械・設備の自動メンテナンスをできるようにする。家や家電を自動制御し、膨大な医療データの解析による疾病の早期発見や病気予防にも役立てる。

第3段階では、ロボットが家族の一員として…