開票センターで席に着く民進党の松原仁・都連会長(右)ら=2日午後、東京都千代田区の民進党本部(飯田英男撮影)【拡大】
民進党は、小池百合子都知事率いる地域政党「都民ファーストの会」と自民党の対決の構図で埋没した。産経新聞の出口調査でも議席減は確実となった。蓮舫代表の地元・東京での敗北は結果責任をまぬがれないとの見方があったが、自民党への逆風が強まり、民進党は選挙前よりわずかに党勢を回復した。党内の非主流派が「蓮舫降ろし」に動く気配はなく、蓮舫氏は代表を続投する方針だ。
「当初は『議席ゼロ』の予測もあったが、盛り返した。代表を降ろす口実はなくなった」
蓮舫氏と距離を置く党重鎮は2日、複雑な表情でこう語った。
この重鎮は年明けから、党内の非主流派幹部と会合を重ね、「蓮舫降ろし」のタイミングを探ってきた。来年にも予想される次期衆院選を考えれば、求心力のない蓮舫氏の代表交代は不可欠との思いからだった。都議選は絶好の機会と考え、党規約にある代表リコールのための署名集めなどを検討してきた。
しかし、都議選期間中に自民党の不祥事が続出し、徐々にだが追い風も感じるようになった。蓮舫氏は街頭演説で稲田朋美防衛相の失言など安倍政権批判を徹底した。