ミャンマーは、輸送インフラの整備に巨額の投資を必要としている。同国のウィン・チョー運輸・通信相が航空、鉄道、海運といった輸送分野のインフラ整備のために向こう15~20年で600億ドル(約6兆7200億円)が必要との認識を示した。政府は官民連携(PPP)事業の推進などで民間資金を呼び込む方針だ。現地紙ミャンマー・タイムズが報じた。
同国は、輸送分野の発展による経済成長を目指しているものの、資金難からインフラ整備が思うように進んでいない。ウィン・チョー運輸・通信相は「ADB(アジア開発銀行)やJICA(国際協力機構)からは、ミャンマーが目指す輸送分野の発展を実現するには、少なくとも現在の3倍の予算を組まなければ不可能と指摘されている」と明かした。
また、巨額の資金が必要なのは輸送分野にとどまらない。ADBは2014年度(14年4月~15年3月)の調査で、ミャンマーが30年までに輸送分野で600億ドル、エネルギー・電力分野で400億ドル、通信分野で200億ドル、合計1200億ドルものインフラ整備費が必要になると分析した。
政府は今後15~20年で輸送分野のインフラ整備にめどをつけたい考えだが、予算の制約から積極的な整備計画を実行できないのが現状だ。このため、政府はADBの助言を得てPPP方式の導入を検討している。
同相によると、南部モン州モーラミャイン空港、南部タニンダーリ群コータウン空港、東部シャン州ヘホ空港の既存3空港で、PPP方式によって改修工事を行うことがすでに決定しているという。同相は「脆弱(ぜいじゃく)なインフラと少ない予算という現状を考えると、輸送分野の発展を実現させるにはPPP方式による整備推進しかない」と述べた。(シンガポール支局)