【衆院選】アベノミクス加速へ黒田日銀総裁に再任論浮上

G20財務相・中央銀行総裁会議の開幕を前に、記者団の取材に応じる日銀の黒田東彦総裁=12日、ワシントン(共同)
G20財務相・中央銀行総裁会議の開幕を前に、記者団の取材に応じる日銀の黒田東彦総裁=12日、ワシントン(共同)【拡大】

 衆院選で与党が定数の3分の2超の議席を確保したことで、来年4月で任期が切れる日銀の黒田東(はる)彦(ひこ)総裁の再任論が高まっている。安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」の加速に向けて、金融緩和政策が維持されるとの見方が強まっているためだ。

 安倍政権の継続で、日銀には2%の物価上昇目標に向けた粘り強さが求められる。再任は金融政策の安定につながるうえ、現在の日銀の下で景気拡大が持続し、デフレでない状況が生まれていることも再任論の根拠になっている。

 また将来、緩和政策を手じまいする「出口」に向けての道筋や方法を示す必要もあり、「市場との対話を重視する方向に切り替えた黒田総裁は適任」(エコノミスト)とも指摘される。

 ただ、日銀の135年の歴史の中で2期続けて総裁を務めた人物はいない。米欧が2%の物価目標を実現しないまま出口に向かうなか、日銀も2%目標をリセットするには「総裁交代しかない」との声もある。

 黒田総裁の後任候補としては日銀現執行部の中曽宏副総裁や雨宮正佳理事、黒田総裁にインフレ目標政策を指南したとされる伊藤隆敏・コロンビア大教授らの名前も挙がっている。