自民税調、税制改正の議論本格化 所得税控除や新税創設が焦点 (1/2ページ)

自民党税制調査会総会で挨拶する自民党の宮沢洋一税調会長(奥右から2人目)=22日、東京・永田町
自民党税制調査会総会で挨拶する自民党の宮沢洋一税調会長(奥右から2人目)=22日、東京・永田町【拡大】

 自民党税制調査会は22日、総会を開き、2018年度税制改正に向けた議論を本格的に始めた。所得税の控除制度の見直しに加え、出国者にかかる「観光促進税」と森林保全に使う「森林環境税」という新税の創設も焦点だ。新税が実現すれば1992年の地価税以来となる。財政が厳しい中、使い道を限る新税創設で新たな財源を確保する狙い。来月14日の税制改正大綱決定に向け調整を急ぐ。

 「国土交通省、国土交通部会から出てきた要望をみて(党税調で)考える」。自民党税調の宮沢洋一会長は22日の総会後、観光促進税の導入に向け、本格議論に入る考えを表明した。

 観光促進税は、観光振興の財源確保のために観光庁が創設を求め、新税の骨格は、同庁が9月に立ち上げた有識者会議が今月まとめた。日本人を含む出国者から1人1000円を航空券代に上乗せして徴収する形で、2019年度の導入を目指す。実現すれば17年度の観光庁の当初予算の2倍の約400億円が新たな財源になる。

 税制改正の議論は、与党税調の検討を経て詰めるのが通例だが、今回のように省庁提言を追認するような検討は異例だ。東京五輪・パラリンピックが開かれる20年の訪日客4000万人の目標必達にこだわる官邸主導で議論されたためだが、性急すぎる制度設計に「国民へ納得させるには議論が不十分だ」との指摘もある。

 一方、林野庁などが数年前から創設を求めていた森林環境税は、地球温暖化対策として市町村の森林整備財源に充てる新税で、1人当たり年1000円を個人住民税に上乗せして徴収する方向で検討。導入時期は復興住民税の終了翌年の24年度や、放置された人工林を公的管理する「森林バンク」制度が始まる19年度に間に合わせる案がある。

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