アンコールワットでVR体験 カンボジア政府、HISと共同開発 (1/2ページ)

専用のゴーグルと、実際に見えるVRの映像。12世紀前半の寺院建築の様子を再現している=シエムレアプ州での観光博(西村清志郎氏撮影)
専用のゴーグルと、実際に見えるVRの映像。12世紀前半の寺院建築の様子を再現している=シエムレアプ州での観光博(西村清志郎氏撮影)【拡大】

 カンボジアの観光省は、カンボジア北西部シエムレアプ州にある世界遺産、アンコール遺跡群の「アンコールワット」で、スマートフォンを活用した新しいアトラクション・サービスを開始する。観光省が文化芸術省、旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)、米タイムルーパー(本社・ニューヨーク)とともに開発したバーチャルリアリティー(VR、仮想現実)のコンテンツで、アジアでは初の試みとなる。

 12世紀を再現

 VRとは、実際には存在しない景色や人物が、目の前に実際にあるかのように再現される仕組み。コンテンツはすでに出来上がっており、今月半ばにシエムレアプ州で開かれたカンボジア観光博でお披露目された。最終的な確認が終わり次第、提供が開始される。

 今回開発されたコンテンツは、(1)アンコールワット寺院の上空からの全景の歴史的変化(2)第二回廊のかつての姿の復元(3)遺跡建設の様子-の3種類。利用者は、事前に自分のスマホに専用アプリをダウンロードし、VR観賞用のゴーグルを購入する。ゴーグルは遺跡の入り口にあるチケットブースの隣で、12ドル(約1340円)で販売される予定だ。遺跡内の指定された場所で、ゴーグルにスマホを装着してのぞくと、実際に見える景色と同じ場面で、VRが再生される。

 たとえば第二回廊と呼ばれる場所のVRでは、朱色の柱や黄金の飾りが再現され、僧侶たちが沐浴(もくよく)に訪れる様子が映し出される予定だ。また、遺跡建設のVRでは、アンコールワットが建設された12世紀前半の様子を再現。建設資材である巨石を人や象がどのように運んだのかが、映画のように目の前に展開されるという。内容はいずれも、カンボジア政府の「アンコール地域遺跡整備機構(アプサラ機構)」に残る資料を基に、歴史に忠実に再現された。

タイムルーパーにとってアジア初のコンテンツ