【高論卓説】保育の無償化、さらに熟慮を 幼少期は家族の触れ合いが第一 (1/2ページ)

 安倍晋三政権は、「女性の活躍」を重要政策の一つとしてさまざまな施策を行ってきた。しかし、それらの政策をやればやるほど、女性の役割をどう考えているのかという疑問が大きくなっていく。少子化という国難を突破するために、「産めよ、増やせよ」という方向性を強調し、経済回復のために、女性も納税者となるべく働けという。

 しかも、それが「女性の活躍」だと“定義”する。生活のためではなく、「女性の活躍」のためには、子供を0歳児から保育園に預けることも“推奨”する。そこには、親や家庭の責任と役割はもちろん、子供にとって最善の社会は何かという視点はない。

 それは、8日に閣議決定した、「人づくり革命」と「生産性革命」のための2兆円の政策パッケージを見れば分かる。これは、11月に自民党が提言した「人生100年時代・全世代型社会保障への転換」を元に、与党間の協議を経てまとめられたもので、先の衆院選で自民党が公約にした「幼児教育無償化」と、その実現のための消費税増税分の使途変更を具体化したものを含む。

 しかし、実際にはそれを具体化する過程で、自民党にもさまざまな議論があったことがうかがえる。幼児教育の無償化については、3~5歳児(通常、幼稚園でいう年少児から年長児に当たる年齢)は一定の基準の中で全てが無償化の対象となったが、0~2歳児については、住民税非課税世帯に限定しての無償化となった。

 この背景には、待機児童が解消されていないことから「無償化より(保育園)全入」という要望の声があったからでもあるが、家庭の経済的事情からその必要性が高い場合を除き、0歳児から保育園に預けることの疑問の声があることも反映している。

保護者自身が育てることの重要性も強調されている…