昨年の群馬県内倒産99件 件数、負債総額とも増

 群馬県内企業の昨年の倒産件数は99件(前年比12件増)で、過去10年で2番目に少なかったことが帝国データバンク群馬支店の集計で分かった。ただ、負債総額は205億5千万円(同50億6千万円増)となり、件数とともに増加傾向にある。

 倒産件数は2年連続で100件を下回ったが、前年から13・8%増加。負債総額も32・7%増えており、平成25年以来4年ぶりに200億円を上回った。

 ゴルフ場経営の大間々カントリー倶楽部(負債額56億円)や木造住宅建築工事の花菱(同28億円)、病院経営の群馬循環器病院(同14億円)など10億円を超える大口の倒産が相次いだことが総額を押し上げた。

 業種別にみると、製造業が24件と最も多く、次いで▽サービス業20件▽小売業18件▽卸売業15件-などと続いた。

 同支店は件数、負債総額ともに増加傾向に転じている点を懸念。要因については「金融機関が資金繰りの安定化に向けて返済猶予など柔軟な対応をしてきたが、体力が弱まっている企業が倒産に至った」と分析している。

 県内で休業や廃業に陥った企業数も高止まり状態だといい、「大企業は好調だが、中小企業との格差が生じている。今後も楽観視できない」などとしている。