「戌(いぬ)年」にあたる平成30年の東京株式市場では、日経平均株価が8年ぶりに年初の大発会から3営業日続伸し、一時は3年11月以来となる2万4000円台に迫る場面もみられるなど、相場格言の「戌笑い」を地で行くような幸先の良いスタートを切った。米国株を中心に世界の株価が堅調な中、果たして今年の日本株はどうなるのか。
「2万5000円は、ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)上はあってもおかしくない」(野村ホールディングスの永井浩二グループ最高経営責任者)
「年末にかけて2万7000円ぐらいは十分に可能性がある」(大和証券グループ本社の中田誠司社長)
「2万6000円ぐらいまでは、十分に行ってもおかしくない」(SMBC日興証券の清水喜彦社長)
1月4日に東京都内で開かれた証券業界7団体共催の新年名刺交換会。報道陣の取材に応じた証券大手3社のトップからは、上値に違いはあるが、楽観ムードを感じさせる今年の平均株価の見通しが聞かれた。
実際、平均株価は大発会の4日に前年末比741円39銭高と、8年の大発会(749円85銭)以来の上げ幅で好調なスタートを切った。世界的な株高が追い風となり、22年以来8年ぶりの年初からの3連騰で、この間の上げ幅は計1085円05銭に達した。9日朝方には、2万4000円まであと47円余りに迫る場面もみられた。