アサド政権が新型化学兵器開発か 米政権が再攻撃を検討とロイター

 【ワシントン=加納宏幸】ロイター通信は1日、シリアのアサド政権が「新型の化学兵器」の開発を続けており、今後の使用を抑止するために、トランプ米大統領が昨年4月に続いてアサド政権軍に対する再度の軍事攻撃を準備していると報じた。米政府高官の話としている。

 アサド政権は2014年、申告した化学物質を国外搬出したが、シリア内戦ではその後も化学兵器を使ったとみられる攻撃が続いている。政権側は使用を否定するが、トランプ氏は昨年4月、アサド政権軍が化学兵器による空爆を実施したとして、巡航ミサイルによる攻撃に踏み切った。

 これに関連し、米国務省のナウアート報道官は1日の記者会見で、アサド政権が首都ダマスカス近郊の東グータ地区で過去1カ月間で3回にわたって自国民に対して化学兵器を使った疑いがあるとして、「極めて強い懸念」を表明した。最新の化学兵器攻撃には塩素ガスが使われたという。