米景気、後退可能性高まらず FRB議長、金利水準めぐり見解

 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は27日、ワシントンで講演し、米債券市場で長期の金利と短期の金利の水準が接近していることに関し「来年か再来年に景気後退期に入る可能性が高まっていると考えるべき理由はない」との見方を示した。

 長期の金利は通常、短期の金利よりも高いが、景気拡大期の最終盤には短期の金利が長期の金利を上回ることがあり、景気後退の兆候とされる。このためFRB内には債券市場の動向を注視すべきだとの声がある。

 米債券市場では、FRBの段階的な利上げに連動して2年債利回りなど比較的短期の金利が上昇し、10年債利回りなどとの差が接近してきている。(共同)