比のMRT-3、年内に改良着工 車両故障、ノロノロ運転常態化

 フィリピンは、車両故障などでマニラ市民の足を引っ張っている高架鉄道マニラ・メトロレール・トランジット・システム3号線(MRT-3)の改善にめどがつきそうだ。フィリピン運輸省は総額220億6100万ペソ(約454億円)を投じて「MRT-3」の改良工事を今年中にも始める計画を示した。国際協力機構(JICA)の円借款などで資金を調達する意向だ。現地経済紙ビジネス・ワールドなどが報じた。

 マニラ首都圏で南北13駅・全長16.8キロを結ぶMRT-3は、交通混雑緩和を目的に整備され、開業から18年が経過している。最近では、毎日のように車両故障などが発生し、通常の速度で走ると脱線の危険があると指摘され、ノロノロ運転が常態化していた。改良工事は、大型インフラ事業の推進に積極的なドゥテルテ大統領の承認待ちで、順調にいくと2021年までに各種トラブルが解消される見込みだ。(シンガポール支局)