国内製糖、健康志向による需要減で苦境 甘味料にも押され…頼みの綱は訪日客 (1/2ページ)

 ■頼みの綱は訪日客の和菓子人気

 国内の製糖業者が苦境に陥っている。健康志向の高まりで国産砂糖を使った菓子などの需要が激減。安価な輸入砂糖原料に課され、サトウキビ農家などへの補助金の原資となる調整金も減少しており、輸入砂糖と国産との価格差も拡大している。業界は急増する甘い物好きの訪日外国人客を標的に需要喚起を図るが、糖質カット食品や人工甘味料が台頭しており、国産砂糖への逆風は強まる一方だ。(西村利也)

 「近年は猛暑でジュースやアイスなどが売れたはずだが、砂糖消費の拡大にはつながっていない」。ある製糖業関係者は肩を落とす。農林水産省の調べによると、平成19年度(砂糖年度19年10月~20年9月末)に219万トンだった砂糖の総需要量は、29年度に192万トンまで減少。この10年間で1割以上減った。

 需要減少の要因は複数ある。1つは健康志向の高まりや少子高齢化による国産砂糖そのものの需要の減少だ。また、パンやココア製造に使われる加糖調製品など競合する甘味料が増えたことも国産砂糖の需要減少に拍車をかけた。実際、加糖調製品やコーラなどの炭酸飲料に入っている異性化糖(ぶどう糖と果糖の混合液)の需要はこの10年で増加している。

さらに根深い問題も