ロシア政府が不法占拠する北方領土の択捉島周辺で、26日から新たに射撃訓練を実施すると日本側に通告したことが25日、日露関係筋の話で分かった。ロシア側は北方領土で大規模な軍事演習を実施すると共に、各島周辺で局地的な訓練も常態化させている。日本政府は実効支配を強める動きとして警戒している。
政府関係者によると、ロシアは26日から数日間、択捉島で射撃訓練を行うと通告。これを受け、日本政府は外交ルートを通じ「ロシアの北方領土における軍備強化につながるものでわが国の立場と相いれず、受け入れられない」とロシア側に抗議した。
ロシアは先月、択捉島に隣接する国後島周辺で長期間の射撃訓練を行うと通告し、実施中とみられる。同月26日にはミシュスチン首相が択捉島を訪問するなど、北方領土の実効支配を強化する動きを見せている。
ロシアは国後、択捉両島に地対空ミサイルシステムを実戦配備しているとされる。2月と6月には、北方領土で先進的な戦闘を想定した大規模演習を行ったと発表。相次ぐ訓練に対し、日本側はそのつど抗議しているが、ロシア側は受け入れる姿勢を見せていない。































