クラウドファンディングでキャンプ場再建 熊本・産山村

場内の川が氾濫で土砂がえぐり取られたと語る高橋さん=熊本県産山村

令和2年7月に九州を襲った集中豪雨で、とりわけ甚大な被害を受けた熊本県。いまなお各地で傷痕が残る中、同県北部の産山村が村営ヒゴタイ公園キャンプ村の再建に「クラウドファンディング」を使い、幅広い資金集めをしている。

キャンプ場で仕事もできる「ワーケーション」の利用も目指すという=熊本県産山村

「ここまで水が押し寄せ、土砂がえぐり取られた」と語るのは、ヒゴタイ公園キャンプ村の主任、高橋博文さん(63)。熊本豪雨ではキャンプ場内を流れる川が氾濫し、ロッジが浸水したり、橋が損壊したりする被害があった。

「岩や上流に放置されていた間伐材の杉などが大量に流され被害が出た」(高橋さん)という。岩の撤去や橋も直したものの、完全復旧とはいかない。

「村の予算の関係もあり、一気に再建はできず、どうしたものか―と考えていた折、ふるさと納税を使ったクラウドファンディングで寄付を集めることを思いついた」と説明するのは同村観光協会の山口達人事務局長(65)だ。

同公園は大分県境に近い九重(くじゅう)山麓に位置し、牧草地に囲まれた公園は夏から秋にかけて咲くヒゴタイの花でも人気。平成元年にオープンしたキャンプ村も福岡県を中心に県外客を集めてきた。しかし、来場者は同10年の2万人をピークに、今では7千人程度に減ったという。開業30年をへて施設の老朽化もあり、厳しい状態だ。

山口さんによると、再建プロジェクトはWi―Fi環境を整備し、仕事しながら遊びもできるワーケーションの場としても活用できるように設備を整えるという。さらに、トレイルラン・トレッキングコースを再整備し、今人気のあるソロキャンパー専用の場所も作りたいとしている。

ソーシャルディスタンスが保てるキャンプは、人気のレジャーだが、コロナ禍の今夏は、福岡はじめ周辺県の来場は減っている。高橋さんは「設備の刷新で何とか盛り返したい。クラウドファンディングには大きな期待がある」と意気込みをみせる。

寄付は今月31日まで募集サイト「ふるさとチョイス」(https://www.furusato-tax.jp/gcf/1342)で実施中。目標は890万円で、山口さんは「今後もプロジェクトをPRしたい」と話している。

(谷内誠)


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