--この1年で一番刺激を受けたことは
「限界や役割を決めずに可能性に挑戦する(米大リーグ、エンゼルスの)大谷翔平選手のインパクトはすごかった。日立も『IT、OT(制御・運用技術)二刀流』でいきたい。次の10年で会社が成長するには全従業員が成長しようと思うことが重要だ」
--足元のリスク要因は
「半導体不足は少しずつ収まってきている感触がある。サプライチェーン(供給網)もだんだん正常化していくだろう。一方、カーボンニュートラル(CN)がドライバーとなって、本質的にモノの作り方が変わっていく流れも見えてきた。それはリスクでもあり、機会にもなる」
--国内外で分社の動きが活発化している。日立は会社の形をどう考えるか
「社会課題を解決するというコミット(約束)をしている会社として必要な能力はそろえていく。例えばCNはITだけでなく、水素やパワーグリッドなどいくつか基本的な能力があって初めて実現できる。それと投資家への最適な価値還元のあり方と両立させることが大事だ」
--今後の研究開発投資は
「研究開発投資は今後3年間で1.5兆円程度を想定しているが、大部分はグリーン分野に投入する。このほか世界を大きく変える可能性がある水素、細胞、量子の3つの技術は基礎研究に近いところも含めて投資を強化する」































