山梨初の競走馬休養牧場が始動 清里の再興にも期待

    ホースブリッジの新厩舎の窓から顔をのぞかせる競走馬=8日、山梨県北杜市(平尾孝撮影)
    ホースブリッジの新厩舎の窓から顔をのぞかせる競走馬=8日、山梨県北杜市(平尾孝撮影)

    高地トレーニングにも

    現役競走馬の休養牧場は、国内では北海道が圧倒的だが、競馬関係者からは「清里は夏に涼しく、水がおいしく空気が澄み切っていて、馬の休養に適している」という声があった。北海道に比べ、首都圏、関西圏からも近いという地理的メリットに加え「高原にあることで、高地トレーニングにもなる」と、小須田氏は強調する。

    この休養牧場を清里周辺の関係者も歓迎する。新しい観光資源への期待につながるからだ。すでに「口コミで、応援している競走馬がいることを聞きつけ、様子を見に来るファンが多い」(小須田氏)という。

    高付加価値の清里観光に

    清里は昭和60年代には、軽井沢に対抗する高原リゾートとして脚光を浴び、若い女性を中心に若者向けのペンションやメルヘン的なイメージの喫茶店、土産物店が急増した。当時、清里エリアだけで年間2百数十万の観光入込客があったとされた。

    しかし、バブル崩壊後にブームは一気に縮小し、清里駅前などの店舗閉鎖が相次いだ。市町村合併で、清里に限定した統計は数十年前からとられていないが、地元関係者によれば「清里駅前や周辺にかつての面影はない」というほど観光客は激減した。

    そういった中、清里高原が競走馬の休養牧場として評価され、有力馬などの休養や引退牧場となれば、新たな観光客の増加が見込める。さらに小須田氏は「馬主の方々は富裕層が多く、清里に宿泊して高級料理を楽しんだり、中には馬の休養先なのでと、別荘を購入するようなこともある」と説明する。

    清里に付加価値をもたらす競走馬見学の観光客と富裕層の馬主。観光への期待は大きい。(平尾孝)


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