兵庫県加西~小野両市を結ぶ第三セクター鉄道「北条鉄道」は、旧国鉄時代に製造されたディーゼル車両「キハ40」1両をJR東日本から購入した。鉄道ファンの根強い人気を持つ車両で、導入に合わせて実施したクラウドファンディングでも当初の目標額を大幅に上回る1300万円を獲得。イベントや貸し切り運行などに活用する考えで、来年3月のデビューを目指す。
単線軌道の北条鉄道では、上下線の車両が行き違える施設を整備して昨年9月、朝夕の便を増発。このため現有の3両がフル稼働し、予備車両不足の懸念が生じたため、新たな車両の購入を検討していた。
この結果、昭和54年の製造で近年は五能線(秋田~青森県間)を走り、今年3月に引退したJR東の「キハ40-535」の譲渡話がまとまった。購入に際し、車両費や運搬費、改造費などの必要経費2900万円については、筆頭株主の加西市が負担。一方で、北条鉄道側は資金集めと車両のPRを兼ねてクラウドファンディングを実施した。
9月に受け付けを始め、初日で目標額の100万円を突破。その後も目標額を2度引き上げ、最終日の10月29日には1302万円に到達した。資金は、車両内照明のLED化などの改造費用に充て、残額は助成してくれた加西市に少しでも返還したいとしている。
購入車両は11日早朝、播磨横田駅(加西市)付近に到着。営業運転終了後の同日深夜、大型クレーンで軌道上に下ろし、既存車両に連結して車両基地のある北条町駅(同)まで運んだ。
今後、必要な改修や試験運行を経て、3月13日に本格運行を始める予定。クリーム地に青い帯の「五能線色」と呼ばれる車体のカラーリングは、当面そのまま活用する方針。藤井秀明常務は「クラウドファンディングなど、反響の大きさに驚いた。このキハ40人気を生かし、ファンを中心とした観光客を呼び込みたい」と話している。
































