--令和4年度から3年間の中期経営計画で百貨店の再生を掲げた
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「昨年社長に就任し、今のビジネスモデルではだめだという思考からスタートした。ただし高価な商品やストーリー性のある品物など、購入に際し説明を受けた方がいい商品は百貨店で売れ続けている。百貨店を再生させ、識別顧客を集め、マスではなく個々へ双方向のコミュニケーションを取りながら顧客に新たな提案をしていく」
--新宿(伊勢丹)と日本橋(三越)の両本店を進化させる
「識別顧客を集めた先に、百貨店を中核とする街をつくりたい。例えば伊勢丹の上で働く、暮らす、24時間遊ぶ。単純な店舗のリモデルではない。挙手制で集まった社員がどんなコンセプトの街にするか議論を始めたところだ」
--オンライン販売の戦略をどう考える
「売り上げのために何でも掲載するのはやめた。百貨店の店頭は多品種少量を扱うが、EC(電子商取引)で同じことをするとコストもかかりうまくいかない。現在、化粧品やギフトは黒字だが、三越伊勢丹の一般的なサイトは赤字だ。利益を出すことに注力する。2年かからず黒字化できるだろう」
--取引先に対しサステナビリティー(持続可能性)に関するアンケートを実施した
「アンケートを通じて取引先の困りごとを一緒に解決したい。6000社と付き合いがあり、情報のハブになれる。最終的に自信を持って顧客に商品を提供するのが百貨店の使命だ」(加藤園子)