航行中の船に急病人やけが人が出たとの想定で、第4管区海上保安本部(名古屋市)などは11日、ヘリコプターを使った救助訓練を中部空港(愛知県常滑市)で実施した。海保や県内3病院から潜水士や医師、看護師ら計約30人が参加した。
医師らは格納庫に駐機されたヘリの中で、海保の潜水士と共に医療措置を施す手順などを確認。初めて参加した名古屋掖済会病院(名古屋市中川区)の蜂矢康二医師(36)は「非常に狭い空間で素早く最低限の医療措置を行う必要がある。一度体験できてよかった」と話した。
洋上救急は、船舶に急行した医師らが患者をヘリ機内などで治療しながら陸上の病院に搬送する日本独自の制度で、1985年に始まった。訓練では実際の洋上救急と同様に、ヘリポートを備える各病院に海保のヘリを向かわせる予定だったが、雨天のため移動の部分は中止となった。
































