安倍元首相への中傷投稿「考え難い」 立民・石垣議員が勝訴

    ツイッターに安倍晋三首相(当時)を中傷する内容を書き込んだとの虚偽投稿をされたとして、立憲民主党の石垣のり子参院議員(宮城)が、投稿者がツイッターに登録しているメールアドレスの開示を求めた訴訟の判決が25日、東京地裁であった。増子由一裁判官は、石垣氏自身がこの投稿を行った可能性について「常識的に見て考え難い」と否定。「権利侵害は明白だ」として、ツイッター社に開示を命じた。

    東京地裁が入る建物(今野顕撮影)
    東京地裁が入る建物(今野顕撮影)

    この投稿をめぐっては昨年10月、石垣氏側が投稿者の個人情報を開示するようプロバイダー側に求めて東京地裁に起こした別訴訟で、大浜寿美裁判官が「石垣氏が誤って(中傷する内容を)投稿した可能性も否定できない」として請求を棄却。石垣氏側が控訴している。

    同一投稿をめぐる訴訟で相反する判決が出たことについて、石垣氏の代理人弁護士は産経新聞の取材に対し「今回の判決は原告の主張が全面的に認められたもので、正当な結果と考える。不合理な事実認定を行った判決については、引き続き適正な事実認定を求めていく」とコメントした。

    判決などによると令和2年8月30日、石垣氏が「安倍が死んでもなんとも思わん」などと書き込んだとするスクリーンショットの画像が、ツイッター上の匿名アカウントから投稿された。

    増子裁判官は判決理由で、石垣氏が同28日に安倍氏の辞任表明に関し「大事な時に体を壊す癖がある危機管理能力のない人物」などと投稿後、「疾病を抱えて仕事をする人々への配慮が欠けていた」と謝罪していたことを踏まえ、問題の投稿は石垣氏の謝罪後にされており「経緯とそぐわず不自然・不可解」と指摘。

    石垣氏が問題の投稿をしたとして引用しているのは当該のアカウント以外に見当たらず、「画像を加工・編集して投稿すること自体は可能だ」と結論づけた。


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