切羽詰まって不正行為に手を染めるケースも…
そうした厳しい経営状況下で、施設の経営者や運営者は、最低限の人員で、最大限の利益を得ようと躍起にならざるをえない。そのしわ寄せがくるのが、介護スタッフです。低賃金で長時間労働を余儀なくされる。
さらに悪質な施設は、介護漬けにした利用者に必要のないサービスを押しつけ、国から余分に保険料を請求する“漬け”と称される不正行為に手を染める。なかには、反社会勢力が介護事業を買収し、助成金詐欺を行うケースもあるそうです。
--それまで健全に運営していた施設や事業所でも切羽詰まって、不正を行わなければ事業を継続できなくなる状況とも言えますね。
そう思います。マジメな人が一番割を食ってしまう構造になっている気がします。経営者も、現場の介護スタッフも……。介護職を希望するほとんどの人は、人の役に立ちたいと思っているわけでしょう。岸田政権は保育士や医療関係者の給料の底上げをすると語っていますが、介護にもきちんと目を向けてもらいたいですね。(小説家・相場英雄、聞き手・構成=ノンフィクションライター・山川徹)
相場 英雄(あいば・ひでお) 小説家。1967年、新潟県生まれ。1989年に時事通信社に入社。2005年『デフォルト 債務不履行』で第2回ダイヤモンド経済小説大賞を受賞しデビュー。2012年BSE問題を題材にした『震える牛』が話題となりドラマ化され、ベストセラーに。






























