北海道伊達市の「有珠モシリ遺跡」で、集団間の争いが原因とみられる傷痕のある、縄文時代晩期の頭蓋骨が複数見つかった。発掘した東北芸術工科大(山形市)などの研究グループは「『縄文時代は平和だった』との理想化された認識に一石を投じる可能性がある」としている。
骨は約2400~2500年前のもので、全11体が同じ場所で見つかった。別々に埋葬され白骨化した遺体を一度掘り起こして同じ墓に埋葬しており、争いで死んだ人を集めた可能性がある。
11体は10代後半から成人。10体は男性、1体は女性で、歯の特徴などから親族とみられる。8体の頭蓋骨に石おのなど鋭利なもので切られたり、棍棒(こんぼう)のような鈍器で殴られたりしたとみられる痕があった。うち5体は致命傷となっていた。
同時期に弥生時代を迎えていた西日本では、鳥取市の「青谷上寺地遺跡」で戦闘による複数の死者の人骨が見つかっている。






























