「添加物たっぷりの食事はリスク大」カップ麺や加工肉に潜む“老化加速物質”の正体

    PRESIDENT Online

    加工肉やラーメンは先にゆでるのがおすすめ

    (9)ファストフードを食べる機会を減らす

    ずいぶん前から「ファストフード店で提供している食品には添加物が多く含まれている」ということが指摘されています。もちろん、以前に比べればかなり改善もされてきているのでしょうし、すべてのファストフードがNGというわけではないでしょう。ただ、やはりあまりにしょっちゅう利用するのは考えもの。利用機会が多い人は意識して減らしていくほうがいいでしょう。

    (10)「下ゆで」「ゆでこぼし」などの工夫をする

    ハムやソーセージ、ベーコンなどの加工肉は、炒めたり焼いたりする前に熱湯に10秒ほどくぐらせるとだいぶ添加物を落とせるそうです。また、インスタントラーメンは、麺をゆでたお湯にスープを加えるのではなく、麺とスープを別々の鍋でつくってスープの鍋に麺を移すようにするのがおすすめ。そうすれば、麺をゆでた鍋のほうで添加物を落とせるというわけですね。

    それと、カップラーメンの場合は、かやくと麺が別々のタイプを選び、麺にお湯を注いだらそのお湯をいったん捨てて、改めてお湯を入れ直すといいそうです。

    調理の際、こうしたひと手間を加えるよう習慣づければ、それだけでもけっこうな添加物削減につながるはずです。

    「○○料」「○○剤」…表記が多い商品は注意

    (11)値段が安すぎるものには注意する

    同じ種類の食品であっても、値段にかなりの差があるものは少なくありません。値段が安いものは、コストを安く仕上げようとしている分、安易に添加物に頼ってしまっている傾向があるようです。

    一方、値段が高いものは、なるべく添加物に頼らずに「自然のまま」「素材のまま」に近いかたちで食卓に届けようという努力をしているケースが多いもの。このあたりは、値段に正直に反映されていることが多いので、あまりに安すぎるものには注意を払ったほうがいいかもしれません。

    (12)食品表示ラベルを見て「○○料」「○○剤」という表記の多いものは買わない

    先ほど述べたように、「○○料」「○○剤」と一括名表示されている成分には、何種類もの添加物が含まれていることが多いもの。それらのどこにリン添加物が混じっているか分かりません。ラベルをパッと見て、「○○料」「○○剤」という記載の多い食品はなるべく買わないようにするというのもひとつの手ではないでしょうか。(自治医科大学 分子病態治療研究センター 抗加齢医学研究部 教授 黒尾 誠)


    黒尾 誠(くろお・まこと)自治医科大学 分子病態治療研究センター 抗加齢医学研究部 教授。1985年に東京大学医学部医学科卒業。91年、国立精神・神経センターでの実験中に見つけた突然変異マウスを発端に、余分なリンを腎臓から排出させる老化抑制遺伝子「クロトー」を発見。脊椎動物の老化抑制遺伝子の発見は世界初の快挙となった。98年、米テキサス大学サウスウェスタンメディカルセンターの助教授に就任、2012年に教授に。帰国後、現職。腎臓とリンから老化の仕組みを解明する研究を続けている。



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