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防災缶詰でコロナ下の大学生活支援 高知

今回は、高知工科大の学生支援団体である同大校友会のコロナ禍における学生支援事業を紹介したい。校友会は平成30年11月、開学20周年の節目に在学生支援の「後援会」と卒業生・修了生支援の「同窓会」を統合する形で発足した。

防災缶詰の提供を受け喜ぶ学生たち=高知県香美市の高知工科大
防災缶詰の提供を受け喜ぶ学生たち=高知県香美市の高知工科大

支援事業は今回が2回目で、前回は昨年末にクリスマス企画として、米やレトルトカレーに加えクリスマスグッズなどをプレゼントし、好評を博したという。今回は参加した約850人の学生にバレンタイン企画として米や不織布マスクに加え、チョコレートが送られた。そして、黒潮町缶詰製作所も県内企業として缶詰提供で関わらせていただいた。缶詰製作所は8年前の立ち上げ時、同大特任教授である松崎了三氏を中心に高知工科大の多大なるサポートを受けてきたという経緯から活動に協力させていただいた。

ところで、コロナ禍における大学生たちの状況はというと、社会への新しい一歩を踏み出し、新生活に溶け込もうとした矢先、幽閉されたかのような生活を余儀なくされ、「こんなはずじゃなかった」と多くの学生が思っただろう。孤独感や孤立感を抱える学生が多くいるようで、社会とのつながりの喪失が最も気になるところである。

さて、今回のイベントに対する学生の反応はというと、理系の学校であるため、8割が男子なのだが、意外と自炊者が多く、米はとても喜ばれたという。自炊しない寮生にとっては、そのまま食せる缶詰が喜ばれたとのことであった。待ちきれず、プレゼントを受け取ると食堂に持ち込み、その場で缶詰を食べていた学生や、女性の教員に手渡されたチョコレートを「初めてもらった」と大いに喜んだという、ほほえましい姿もあったようだ。

なお、校友会事務局によると、支援事業は学生イベントが1年以上開催されていないことから、2200人いる学生への還元の場としての意味もあり、企画運営は同大卒業生の教職員が担いつつ、単に会費を原資とした配給としないよう、時節に合ったイベントとして実施しているとのこと。

なるほど、コロナ禍とはいえ、世間がイベントでにぎわいを見せるタイミングに手を差し伸べる場を設けるというのは、学生たちの孤立や孤独感が助長されないようにするという心配りということか。校友会は「全ての学生たちの『今』と『未来』のための支援」が活動の主目的とすれば、このような活動は、その真価を発揮しているといえるのだろう。筆者が危惧する社会とのつながりの喪失は思い過ごしとなるに違いない。(高知県黒潮町職員 友永公生)


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