はじめに
職務経歴書を作成する上で、まず書くのが「職務要約」です。職務要約は採用担当者がまず確認する項目のため、内容をしっかり考えることが重要です。職務要約がいいかげんだったり伝わりにくい内容だったりすると、書類選考に影響が出てしまうことも。
そこで今回は、「職務要約」の必要性や書き方のポイント、職種別の例文を紹介します。
職務経歴書の「職務要約」とは?
「職務要約」とは、自身の職務や経歴の要点をシンプルにまとめたものです。冒頭に記載し、自身の社会人としての経歴の「あらすじ」の役割をします。応募者の職務経験を簡潔に把握できるため、職務経歴書の詳細を確認する前にまず職務要約の内容を評価するという採用担当者も多いのです。
採用担当者は、採用活動の中で膨大な数の履歴書や職務経歴書といった応募書類に目を通す必要があります。そのため、職務要約がなければ情報の把握に時間を要してしまう上、応募者ならではの強みもわかりにくくなってしまいます。
「職務要約」は、採用担当者の負担を軽減し職務経歴の中身を把握しやすくなるだけでなく、応募者にとっても自身のアピールポイントを伝えやすくするものです。
職務経歴書に職務要約が必要な理由とは?
職務要約は、職務経歴書において内容を理解するための補助的役割を持っています。前知識が無い状態で職歴を読み進めるよりも、職務要約であらかじめ大まかな流れを把握してから詳細を確認できるため、少ない時間でも内容を正確に理解し評価ができるのです。
また、要約の内容から、採用担当者が企業と志望者のマッチ度を測ることも可能です。職務要約に記載されている経験やスキルと求人の業務内容に関連性がある、もしくはマッチ度が高いとみなされれば、企業にとって「即戦力」として注目される可能性が高くなります。これらの理由から、職務要約は職務経歴書に不可欠な要素であるといえるでしょう。
職務経歴書に職務要約を書く際のポイント4つ
ここからは、職務要約を書くにあたって気をつけたいポイントを4つ解説します。
1.3~4行程度で短くまとめる
職務要約の行数は3~4行、文字数では200~300字程度を目安にするとよいでしょう。職務要約はあくまで簡潔に書くべきもの。そのため、だらだらと経歴やスキルの羅列は避けるべきです。
また、あまりに長い文章は、採用担当者の「もっと読みたい」という気持ちを削ってしまうだけでなく、要点をまとめられないと評価されてしまう可能性も。「少し短いかな」という程度に要約を収めると、採用担当者に「続きが気になる」と興味を持ってもらいやすくなります。
つい自身の考えや得意なことなどを詳細に書きたくなってしまうかもしれませんが、それは要約ではなく自己PR欄などに別途記載するようにし、職務要約はあくまで客観的な事実を短くまとめましょう。
2.応募企業と関係のある職歴を中心に
職務要約に記載する職歴は、応募する企業や業務内容と関係の深いものを中心にするとよいでしょう。「希望する職務内容に役立つ経験やスキル」を強調できるため、企業にとっても即戦力として評価されやすくなります。
一方で、職歴が希望職種と関係ないからといって嘘やごまかしを加えた要約は書かないこと。虚偽の記載は信用度を下げ、採用にも影響を及ぼしかねません。正確な情報を基本に、あくまで可能であれば応募企業と関係のある職歴をメインに記載します。
3.実績には具体的な数字を入れる
要約にて実績を述べるときは、具体的な数字を入れて説明すると効果的です。採用担当者は「応募者が何に力を入れて取り組んだか」ももちろん評価しますが、それ以上に「実際にどんな成果を上げたのか」に注目します。
そのため、たとえば営業職ならば具体的な利益の額、マネジメント職に携わっていたならばチームの規模や人数をどの程度管理していたかなど、実際の数字と共に示して説明するべきです。
また、もし事務職など数字を用いた説明が難しい職種の場合は、業務上必要な技能や資格と合わせて説明するとよいでしょう。実際の数字や具体例による説明は、より評価を得やすい自己PRにもつながります。
4.職歴が多い場合は直近か在職期間の長いものを中心に
複数社の職歴があったり、多様な職種を経験していたりと要約が難しい場合は、その中でも直近のもの、もしくは勤務年数が長い職種を書くとよいでしょう。
もしくは、応募する企業で役に立ちそうな経歴や関連が深いもの、最も伝えたい経験を中心にするのも有効です。経歴を要約内で全て書こうとすると文章が長くなるばかりか、本当に評価されたいポイントも伝わりにくくなってしまいます。
そのため、職歴が複数ある場合は直前の職務や在職期間の長いもの、特にアピールしたい職歴などにフォーカスを当てて記載しましょう。
職務経歴書の職務要約の例文を職種別に紹介
ここからは、職務要約の例文を、職種別にそれぞれ紹介します。さきほど説明したポイントも踏まえた上で、要約を作成する際の参考にしてみてください。
営業職の例文
文房具メーカー△△株式会社の営業部門(営業約30名)にて、営業職として約5年間官公庁や学校、一般企業を対象にルート営業の経験を積みました。既存の顧客様との良好な取引のため、日頃から入念なヒアリングや分析を行い計画的な営業活動に取り組みました。
20××年には、本社や支店を含めた全営業所内にて既存顧客様の継続契約率3位を獲得し、2年間で1500万円の売上アップを達成しました。また、部門のチームリーダーとして、5名のメンバーの業績を管理した経験もあります。
事務職の例文
4年制大学を卒業後、株式会社□□の総務部にて3年間一般事務に従事しております。社内で必要な書類の作成や各種研修の企画運営サポート、電話や来客の対応に携わっております。
業務においては、WordやExcel、イラストレーターなど適宜ソフトを使用し、相手にとって理解しやすい資料を作るよう心掛けました。また、総務部は来客受付も兼ねているため、会社の顔として恥じない作法や礼儀を踏まえた対応に努めております。
エンジニア職の例文
〇〇株式会社に新卒社員として入社し、約4年間、運送業界向けの業務システム開発に従事しておりました。プログラマーとして配送ルートやトラックを管理する配車システム開発の実務を担当し、詳細設計や開発、クライアント先導入後のメンテナンス業務まで一貫して携わりました。
3年目の20××年からは、新規プロジェクトの責任者として従事し、15名のマネジメントを行いながら同クライアントの他案件や見積もりの提案も経験しています。
まとめ
職務要約は、職務経歴書を見たときに真っ先に採用担当者の目に入る「顔」といっても過言ではない重要なものです。経歴やスキル、実績をわかりやすく説明できている要約は、採用担当者の高評価を得やすく、選考を有利に進められる効果も。
そのため、短い文章だからと気軽に書くのではなく、限られた文字数の中でいかに効果的に自身の経歴が説明できるか、しっかり内容を考えて作成しましょう。
































