失業手当受給のための「求職活動」とは? 必要回数と実績として認定される5つの活動

はじめに

失業手当を受給するためには、適切な手続きを行うのはもちろん、その後の求職活動がとても重要です。しかし、求職活動実績について「求職にまつわる活動だったら何でもいいの?」と疑問に思う方も少なくありません。

そこで今回は、失業手当受給に必要な求職活動実績において、必要な回数や、実績と認められる活動、認められない活動について解説します。

失業手当受給のためには求職活動実績が必要

※画像はイメージです(Getty Images)

失業手当という名称から、つい「仕事に就いていない状態であればもらえるもの」とイメージしてしまいがちですが、手当の受給には「求職活動実績」が欠かせません。それは、ハローワークの「失業」の定義に深く関係しています。

ハローワークにおける失業とは、「働く意思とすぐにでも就職できる能力を有しているにもかかわらず職業に就けず、現在積極的に求職を行っている状態」を指します。そのため、受給認定に際し、ハローワークは受給者が「きちんと就職の意欲を持ち、進んで職を探そうとしているかどうか」を確認するのです。そこで必ずチェックされるのが、就職する意思の証明にもなる求職活動実績なのです。

失業手当受給のために必要な求職活動実績の回数は?

手当の受給のためには、最低でも指定された回数分の求職活動実績が必要です。この指定回数は、失業理由により変動します。ここでは、それぞれの退職理由ごとに定められている実績の回数について解説します。

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▼自己都合の場合

自己都合による退職者は、初回の認定までに3回以上、以降の認定には2回以上の求職活動実績が必要です。より良い待遇を目指しての退職や一身上によるものなど、自身の理由により退職した人が該当します。

自己都合の場合は、初回の認定までに約3か月の給付制限期間が設けられているので、その期間に実績を作りましょう。たとえば、手当の申請の際に参加する「受給者初回説明会」は求職活動と認められています。説明会への参加を1回とし、給付制限の3か月の期間に2回求職活動を行うと、初回認定に必要な回数を満たせます。その後の認定は、認定日の前日までに求職活動を2回行うようにしましょう。

▼会社都合の場合

リストラや突然の倒産など、自身の都合ではなく会社側の事情により離職した場合は、「会社都合による退職」と見なされ、初回の認定までに必要な実績の回数は1回以上となります。初回認定日の前に参加する「受給者初回説明会」は求職活動に認定されるため、会社都合ならば説明会に参加するだけで初回認定までの求職活動回数を満たせます。

なお、2回目以降の認定には自己都合の場合と同じく認定日の前日までに2回以上の実績が必要です。そのため、初回が1回だったからと実績が不足しないように注意しましょう。

求職活動実績として認められる活動5つ

「求職活動が必要なのはわかったけど、具体的に何をすれば実績として認められるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。ここからは、求職活動実績として認められる5つの活動を紹介します。

1.企業の求人への応募

企業の求人への応募は、実績として認められやすい活動のひとつです。ハローワークの求人に限らず、転職サイトや転職エージェントなど、民間のサービスを介しての応募も実績と認められます。

なお、求人へ応募する行為そのものが活動実績と見なされるため、応募、選考後の合否は実績の認定に影響しません。ただし、実績の回数は「1社への応募につき1回」と数えられます。そのため、別の部署への応募など、同じ会社に複数応募しても実績としては1回ですので留意しておきましょう。

2.ハローワークで職業相談

希望する仕事が見つからないなど、求人への応募が難しい場合はハローワークの「職業相談」を利用するとよいでしょう。職業相談では、仕事の探し方やどんな仕事が向いているのか、面接のアドバイスなど幅広い疑問や悩みに対応しています。

そのため、実績作りとしての利用はもちろん、自身の再就職に対する問題を解決し、就職活動をよりスムーズに進めるためにも役立つでしょう。

3.セミナーへの参加

ハローワークでは、年齢や性別ごとの就職支援セミナーや、業界への理解を深めるための講習会、面接対策セミナーなど、就職にまつわるさまざまなセミナーや講習会が開かれています。この講習会への参加も、求職活動実績として認定されます。

セミナーのテーマや日程は地域のハローワークごとに異なるので、自身の興味や予定を考えながら事前に確認しておくとよいでしょう。セミナーへの参加は基本的に無料ですが、一部予約制のものがあるため、興味のあるセミナーの情報は積極的に集めておくべきです。

4.職業訓練への応募

ハローワークで受講できる職業訓練への応募や応募に関する相談も、「前向きに就職する意思がある」として実績と認められます。職業訓練の受講は、訓練期間中の手当の受給はもちろん、訓練期間に応じて給付期間が延長されます。

また、訓練に通うことが求職活動実績となるため、認定日にハローワークで認定手続きを行う必要もありません。そのため、失業期間中は就職に向けた技能や資格の取得に専念したい方に適しています。

ただし、受講には面接など選考に合格する必要があるため、応募者全員がその後も受講できるとは限らない点に注意しましょう。

5.資格試験の受講

「再就職に有利に働く資格である」とハローワークに認められたものに限っては、資格試験の受講も求職活動として認められます。合否の結果は関係なく、受験した事実のみを確認します。よって、認定には受験票などの提示が必要になる場合があるため、きちんと保管しておきましょう。

資格試験は、たとえば事務なら簿記、医療事務など、希望する職種において有用な資格が該当し、希望職種に無関係の資格は実績とは認められません。また、認定となるのはあくまで「資格試験の受験」であり、勉強時間は求職活動に含まれません。

求職活動実績として認められない活動2つ

一般的に求職活動と見なされていても、失業手当の認定においては実績にはならない活動も存在します。ここでは、実績として認められない活動2つを紹介します。

1.求人情報の閲覧や転職サイトへの登録

「ただ転職サイトに登録しただけ」「求人情報を見ていただけ」では求職活動として見なされないため注意しましょう。必要なのは、登録や閲覧後に求人に実際に応募することです。そのため、たとえば「応募しようと求人情報を見ていたけれど、希望するような企業が見つからなかった」という理由で応募を見送った場合は認定不可となります。

もし求人情報や転職サイトへの登録を行っても応募したい求人が見つからない場合は、その旨を含めて就職相談をしてみるとよいでしょう。希望する求人について相談できるだけでなく、活動実績にもなります。

2.知人に仕事紹介を依頼

「仕事を探しているならと、知人が仕事先を紹介してくれた」というケースは、求職活動において珍しくありません。しかし、失業手当の求職活動実績には認められないため気をつけるべきです。

知人からの仕事紹介が認められない理由は、ハローワークが「その紹介が就職につながる活動かどうか」の実態を把握できないためとされているからです。そのため、もし仕事紹介を望む場合は、知人ではなくハローワークの職業相談員、もしくは民間の転職エージェントを活用するとよいでしょう。

まとめ

失業手当は、働く意思を持つ失業者のための制度です。そのため、受給においてもきちんと求職活動を行い、就職の意欲を認められる必要があります。求職活動の実績として認められる活動は、求人の応募に限らず職業相談やセミナーの参加、職業訓練などさまざまです。

自身にとって適した行動を取り求職活動実績の認定を得るとともに、納得のいく再就職を目指していきましょう。


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