はじめに
公務員は、「安定した仕事」「年収が高い」というイメージが強いのではないでしょうか。実際のところ、公務員の平均年収は本当に高いのでしょうか。今回は、令和2年分の国家公務員給与等の実態調査の結果に基づき、公務員の平均年収や年齢別の平均年収について詳しく解説していきます。また、転職で公務員を目指すメリットも紹介するのでぜひ参考にしてください。
公務員の平均年収について
人事院が発表した「令和2年国家公務員給与等実態調査の結果」によると、公務員の平均月収は「41万6,203円」でした。これに、ボーナスなどを合わせて計算すると平均年収は「633万円」ほどになります。公務員の場合、基本給に当たる部分については年数を重ねるごとに増えていくため、若手の公務員の方々はもっと低い年収になります。
また、公務員と一言でいっても「国家公務員」「地方公務員」に分かれており、その中でもまた職業が分かれています。人事院が発表しているのは「国家公務員」の給与についてです。地方公務員の給与については、地方によって異なります。一般的に国家公務員よりも地方公務員の方が年収はやや低めにある傾向となっています。
また、令和2年分の民間企業のサラリーマンの全国平均年収は「433万円」ほどでした。このことから、平均値で見ると公務員の方が高くなっていることが分かります。民間企業での平均年収については男性が「532万円」、女性が「293万円」と大きな格差が出ているのに対し、公務員の場合は基本的に男女格差はほとんどないというのも大きな特徴です。
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公務員の年齢別の平均年収について
公務員の年齢別の平均月収についても「令和2年国家公務員給与等実態調査の結果」で発表されています。それらの数字に12カ月分かけると、以下のような平均年収の結果となりました。実際には、これにプラスして賞与が支払われることになります。
先にもお伝えした通り、基本的に公務員は勤務年数を重ねることで年収が上がります。そのため、こちらの表のように年齢が上がるにつれて、年収も上がっていくことになります。ただし、ボーナスや手当などはその人の配属先や能力により異なるため「同じ勤続年数の人がみんな同じ年収か」といわれると、そうではないケースももちろんあります。
これらの数字を見ていると、そこまで一般企業と大きく差があるわけではないことがわかるでしょう。むしろ、大手企業など成果次第ではもっと多くもらっている人もいるはずです。「稼ぎが良い」というイメージの公務員ですが、年齢別で見てもそれほど民間企業と大きな違いがないということがわかります。
国家公務員と地方公務員の平均年収について
先にお伝えした通り、公務員には「国家公務員」と「地方公務員」の2分類があります。それぞれの違いについて簡単に説明すると、「国家公務員」は国全体に関わる業務をする公務員のことをいいます。分かりやすい例でいうと「○○省」などで働く人たちが挙げられます。基本的に業務の内容は非常にスケールが大きく、日本という国に影響力のある仕事です。
対して、地方公務員は都道府県庁や市役所など、地域に絞った業務をする公務員のことをいいます。こちらは、各自治体とのやり取りや市民が住みやすい街にするための、政策・環境保全などをメインとします。一般的に国家公務員よりも地域の人との密着度が高いため、意見をもらう機会や感謝される機会も多く、やりがいを感じやすい特徴もあります。
そんな国家公務員と地方公務員について、それぞれの平均年収は以下の通りとなっています。
国家公務員 633万円
地方公務員(例:東京) 621万円
これらの数字を見てみるとそれほど大きな違いはありませんが、例年平均年収は国家公務員の方が地方公務員より高い傾向にあります。
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民間企業と比べると公務員の平均年収は高い?
何かと比べられる民間企業と公務員の年収ですが、今回の統計結果から見て平均年収でいうと公務員の方が高いという結果が出ました。
ただし、ここで着目したいのは民間企業の女性の平均年収です。先ほど解説した通り、民間企業の女性の平均年収は「293万円」です。この数字が、民間企業の平均年収を大きく下げている要因の一つです。公務員の業務は平日のみの場合も多く、相対的な勤務環境からみて女性が続けやすい傾向があります。
公務員の場合、給与に男女差はないということや、勤続年数によって給与が上がっていく仕組みであることから、女性の年収も高い傾向があります。一方で、民間企業の場合は頑張り次第では年収を大きく上げることが十分可能であり、そこは公務員と大きく違うところです。
基本的に、公務員の平均年収は民間企業の年収と大きく差が出ないように見直しが行われています。公務員の給与が高すぎると財政に影響が出ますし、逆に低すぎると民間企業に人が移ってしまい人手不足になりかねません。そのため、民間企業とそれほど大きく差が出ないように仕組みが組まれているのです。
民間企業から公務員へ転職するメリット3つ
転職活動をする人の中には、民間企業から公務員へ転職することを考えている人も多いでしょう。では、民間企業から公務員へ転職するメリットはどのようなものがあるでしょうか。大きなメリットを3つ紹介いたします。
1.安定して働ける
公務員の場合、国や地方で勤めることになりますので、民間企業のように「経営難で会社が倒産してしまった」「経営が苦しく突然減給した」といったことはありません。昔から公務員が「安定した職業だ」といわれる理由はここにあります。
また、育児休業にかかる制度なども民間企業の中では、まだまだ浸透しきっていないところがあるのに比べて、公務員の場合は自らがモデルとなり積極的に制度を利用していることなどから、続けやすい環境であるといえます。
2.ワークライフバランスを保ちやすい
先に紹介しましたが、公務員の場合は休暇制度が非常に充実しています。そのため、自分自身の趣味であったり家族との時間であったりと、充実した時間のための休暇を取りやすいという特徴があります。
また、基本的に平日のみの配属先が多く、土日はしっかり休むというオンオフの切換えがしやすいといえます。ワークライフバランスを保ちやすいということは、心と身体の健康につながります。職場環境や激務による「うつ」などが社会問題化されている昨今では、ワークライフバランスの保ちやすさは非常に重要です。
3.社会的信用度が高い
安定的に働けるという社会全体の認知も後押しし、公務員は社会的信用度が高いといえます。失業のリスクが低いということは、住宅ローンなども組みやすくなります。
また、公的年金の支給が引き上げされたことから、希望すると定年退職後も再任用という形で仕事を続けられるため老後も比較的安心です。こういった視点から、公務員は社会的信用度が高いといわれるのです。
まとめ
公務員の平均年収や、公務員に転職するメリットについて紹介してきました。公務員の平均年収は、民間と比べてそこまで大きな差はないものの、安定的に働ける魅力があります。
また、公務員という仕事は業務の内容だけでなく働く環境なども含めて非常に魅力的な職業です。公務員への転職を考えている方は、ぜひ積極的に活動してみましょう。

































