工場停止、通信障害、物流遅れ 東北地震、暮らしに影響も

    宮城県と福島県で震度6強を観測した地震では、トヨタ自動車や日立製作所など工場の停止が相次ぎ、企業活動にも影響が及んだ。生産への影響などはまだ見通せないが、ヤマト運輸が北海道と東北6県への配送に遅延が出る恐れがあると発表するなど、一部で暮らしへの影響も生じ始めている。

    地震で棚から商品が落ちた福島市内のコンビニエンスストア=16日午後11時46分
    地震で棚から商品が落ちた福島市内のコンビニエンスストア=16日午後11時46分

    トヨタは子会社のトヨタ自動車東日本の岩手工場(岩手県金ケ崎町)、宮城大衡工場(宮城県大衡村)の17日昼間の稼働を停止。エンジンを生産する宮城大和工場(宮城県大和町)も一時止めた。地震の影響で建物の天井がはがれ、一部の設備に被害が及んでいるためだという。サッポロホールディングス(HD)の宮城県名取市の工場でも設備が一部破損し、ビールの製造が止まった。倉庫の荷崩れも確認し、出荷に遅れが出る見通しだ。

    村田製作所の生産子会社の登米村田製作所(宮城県登米市)では、工場敷地内で火災が発生した。キオクシアHDやソニーグループの半導体を製造する工場では、安全装置が作動する形で生産が一時停止した。

    工場以外でも多くのコンビニエンスストアが停電や散乱した商品の片付け、従業員が出勤できない、などの理由で一時休業が相次いだ。また、停電や通信設備の故障で携帯電話がつながりにくい状況も発生。物流では日本郵便と佐川急便も荷物の配送に遅延が発生しているといい、日本郵便は茨城県や東京都にも広がる可能性があるとしている。


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