JR東日本は24日、宮城、福島両県で最大震度6強を観測した地震で被害を受け、一部区間で運休していた常磐線の運転を再開した。東北新幹線の一部運休が続く中、品川-仙台間が乗り換えなしで行き来できるようになった。
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運転が再開されたのは、原ノ町駅(福島県南相馬市)と新地駅(同県新地町)の間。一部で徐行区間があるため、いわき-原ノ町間で10分程度、原ノ町-仙台間で30分程度、それぞれ通常より時間がかかるダイヤになっている。
また、いわき-原ノ町間では一部列車の時刻が変更になっているほか、原ノ町-仙台間は運転本数が通常の7割程度となる臨時ダイヤを組んでいる。品川-仙台間の直通列車は1日4往復。福島県内から仙台までの一部区間が臨時快速列車となる、特急「ひたち」として運転する。
全線で運転が再開されたこの日、今回の地震で震度6強を観測した福島県相馬市では、屋根をブルーシートで覆った住宅が沿線に点在する中を、常磐線の列車が走り抜けていた。
東京都江戸川区の森幸男さん(61)は、運転再開後、品川から仙台まで直通運転される下りの一番列車で、実家の最寄り駅である相馬駅に降り立った。森さんは「母親が一人で暮らしている実家は、屋根瓦が落ちて雨漏りしていると聞き気になっている。すぐに懸け付けたかったが、電車が止まり諦めていた。復旧してよかった」と話していた。