「人の話をしっかり聞く人は勉強ができない」20万人を教えてきた宅建講師がそう断言するワケ

    ■受講生に覚えてもらいたいことは3回繰り返す

    ちなみに私は、大手の資格予備校で講師になるための研修を受けましたが、試験対策上重要なことは必ず3回は言うように指導されました。その指導をいまでも守り、もちろん棒読みなんてしません。受講生にわかりやすく噛み砕くことや、覚えやすいように言い換えなどを使って、最低3回は繰り返すようにしています。

    さらに、重要なことをメモに取ってほしいときには「○○に書いてください」という指定までし、ゆっくりとメモできる程度の短文にすることも教えられたものです。

    ただ、そんな私の授業であれば問題ありませんが、念のため、録音することについても、写真を撮ることと同様に、事前に許可を得るようにしてください。

    そう言えば、Bさんのように講義を録音している受講生の中に、私が講義の最終日、講師として、みんなに合格してほしいという気持ちをこめて激励のスピーチをした部分を、何度も繰り返し聞いていたという人がいました。

    本番の試験日までモチベーションを上げるために、絶対に合格するという気持ちを高めるために利用してくれていたそうです。

    その受験生はどうなったかと言うと、難関資格の合格を一発で勝ち取りました。

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    並木 秀陸(なみき・ひでたか)

    宅建試験研修「ナルミナスキャリア」代表

    東京都生まれ。大学を卒業して大手広告会社に入社後、大手予備校講師を経て現職。現在、司法書士、社会保険労務士、行政書士、宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者など、さまざまな国家資格を保有。ナルミナスキャリア株式会社(宅建試験対策の研修がメイン事業)代表として経営するかたわら、講師も務める。教え子は延べ20万人を超え、講義時間は通算2万時間を超える。『捨てる勉強法 試験は参考書の3割で一発合格できる!』『脳にこじつけていつでも引き出す記憶術』『失敗を「はね返す人」と「引きずる人」の習慣』(すべて明日香出版社)、『はぶく勉強法』(秀和システム)など著書多数。

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