テクニカルサポートの仕事内容や年収　混同されがちなヘルプデスクとの違いも解説

テクニカルサポートの厳しさとやりがい

次に、テクニカルサポートの厳しさとやりがいについて紹介します。

▼厳しさについて

テクニカルサポートは、多くの場合まず電話やメールでトラブルの相談を受けることがほとんどです。そのため、相手の説明のみで正確に問題を把握する必要があります。面と向かって相手と話したり、問題の製品を直接確認できる状況に比べれば、厳しいと感じる人もいるかもしれません。

また、テクニカルサポートへの相談は突発的に寄せられる場合が多いため、常にあらゆる問題に対処できるよう臨機応変な行動が求められます。加えて、テクニカルサポートはIT分野の職種であるとともに、接客の側面も大きい仕事です。

そのため、問い合わせてきた顧客に対して丁寧に対応するだけでなく、相手のIT知識やスキルのレベルに合わせて説明を行わなければなりません。時には、相手の理不尽な要求やクレームを受ける場合もあります。従って、それらに対して過度に負担を背負わない忍耐力や心構えを持っておく必要もあるでしょう。

最後に、テクニカルサポートが対応すべきIT製品やサービスは、常に新しいものに変化していきます。そのため、常に知識を更新し追いつくための努力も求められるでしょう。

▼やりがいについて

テクニカルサポートの大きなやりがいの1つと言えるのは「困っている人の役に立てる喜びや問題が解決した時の達成感」でしょう。テクニカルサポートの仕事は困っている顧客や社内関係者の声を直接聞く仕事ですが、それはすなわち、問題解決後の感謝の声も同じことです。相手からの感謝を直に受け取れることが、仕事に対してのやりがいとなっている人は少なくありません。

また、製品のトラブル解決に際して、テクニカルサポートは様々な製品やソフト、OS、ハードウェアの操作を身に付ける必要があります。そのため、業務を通してそれらの専門的な知識や技術力が身に付けられることも、やりがいとなり得ます。

加えて、テクニカルサポートは、困っている顧客に会社の顔として最初に対応する存在です。そのため、問い合わせに対していかに丁寧かつ誠実に応えるかによって、会社全体のイメージに直結すると言っても過言ではありません。自分の対応で会社のイメージや顧客の満足度、時には売上にも影響を与えるという点で、やりがいと責任感を持つ人は多いでしょう。

テクニカルサポートとヘルプデスクの違いを解説

テクニカルサポートと同じ仕事と思われている業務に「ヘルプデスク」があることをご存知ですか？　ここでは、ヘルプデスクの仕事内容やテクニカルサポートとの違いを解説します。

▼ヘルプデスクの仕事内容

ヘルプデスクは、サービスや製品の使用者、顧客からの問い合わせを受け、該当する製品の一般的な使用方法や周辺機器の使い方などを案内します。また、製品の故障に際して修理を手配するのもヘルプデスクの仕事です。

ここまで述べた通り、ヘルプデスクの対応範囲は幅の広さが特徴です。機器の基本的な操作方法や障害のヒアリングなど、ITの専門知識を持っていなくても対応可能なケースも多くあります。

また、ヘルプデスクが対応しきれない複雑なトラブルや要望を受けた場合、情報を整理した上でテクニカルサポートと連携する一次対応的な役割を担っているのも大きな特徴です。

▼テクニカルサポートとヘルプデスクの違い

テクニカルサポートとヘルプデスクの違いは「必要なITの知識量」と「対応範囲の広さ」です。ヘルプデスクが一般的な操作や不具合の受付、修理手配を行うのに対し、テクニカルサポートは自らトラブルの解決をサポートします。

また、ヘルプデスクの対応範囲はIT専門外の一般社員や顧客を含み、ITの知識が浅くても対応が可能です。対してテクニカルサポートの相手は情報システムの担当者やSEが多く、より専門的な知識や技術が必要となります。

よって両者の違いは、ITにおける知識量や対応範囲の広さであり、テクニカルサポートの方がより専門的な仕事だと言えるでしょう。

まとめ

テクニカルサポートについて紹介しました。テクニカルサポートの仕事は、求められるスキルが多く、業務を適格にこなすにはITに関する深い専門知識が必要です。

しかし、テクニカルサポートは未経験からでも挑戦でき、コミュニケーションスキルが高い人や知識や技術を身に付けた人なら、第一線で活躍することも十分可能です。もしテクニカルサポートに興味を持っているなら、今回の記事も参考の上、ぜひ目指してみることをおすすめします。